エチオピア・イルガチェフェのナチュラル精製を初めて飲んだとき、「これ本当にコーヒーですか」と言うお客さんがいます。ブルーベリーやプラムに近い香り、後味に残るワインのような余韻。コーヒーらしくない、と感じる方もいます。でも、これはコーヒーの本来の姿に近いものです。

ナチュラル精製とは何か

コーヒーの実(チェリー)を収穫したあと、果肉をつけたまま乾燥させる方法がナチュラル精製です。乾燥中に果肉の糖分と酵母が豆に影響を与えて、フルーティーな香りと甘みが生まれます。ウォッシュト精製(果肉を水で洗い流す)と比べると、豆の個性が強く出ます。

イルガチェフェの標高が関係する理由

当店で使うイルガチェフェは標高1,900m以上の産地のものです。標高が高いと気温が低く、チェリーがゆっくり成熟します。成熟が遅いほど糖分が豊富になり、フレーバーが複雑になります。同じナチュラル精製でも、低標高の豆とは別物の味になります。

浅煎りで仕上げる理由

当店ではイルガチェフェを浅煎りで仕上げています。深く焙煎すると、ナチュラル精製由来のフルーティーな香りが焦げの風味に上書きされてしまいます。浅煎りにすることで、産地と精製方法の個性をそのまま飲んでもらえます。

ブレンドに使うときのポイント

イルガチェフェをブレンドのベースにするときは、コロンビアと組み合わせるのがおすすめです。コロンビアの甘みとバランスの良さが、イルガチェフェの酸味を整えてくれます。比率は7:3(エチオピア多め)から試してみてください。

イルガチェフェのナチュラルは、コーヒーが苦手な方にも試してもらいやすい豆です。「コーヒーっぽくない」という感想は、褒め言葉として受け取っています。